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アウェー感の話

もともと気が小さくいつもびくびくしているので、知らない場所に行ったときにはかなりアウェーな気分になる。いつぞや就職活動で他県に行った際には、セブンイレブンすら僕を拒絶しているように感じた。そのとき僕は宿泊するビジネスホテルで食べる夕飯を選んでいたのだが、あまりのアウェー感に混乱したのか、なぜかたけのこの里のみを手早く購入してホテルに逃げ込んだ。無料放送期間中のアニマックスを観ながらたけのこの里をポリポリ食べた、世界から拒絶されたあの夜を僕は忘れない。ちなみに試験結果も拒絶であった。

アウェーな気分が一番増幅されるのは電車かなと思う。たとえば、いつも降りる駅を乗り過ごしてしまい、窓の向こうが徐々に知らない風景に変わっていく瞬間。聞きなれた車内アナウンスなのに、告げる駅名は初めて聞くそれ。まるで親しい友達に裏切られたような気分に僕はなる。「えっ、なにお前それ、僕知らないよ!?」しかし、電車も、車掌も、周りの客も皆知っている。僕だけが知らない街。周りにとっては当たり前の空間にひとり紛れ込んでしまうというわけである。肩身が狭い。思い返せば、小学生の頃に病院に行って遅刻すると、教室が別世界のように感じた気がする。あれも一種のアウェー感。大人になった今だって、遅れて飲み会に到着するとなんだか話に入りづらい。アウェー感。カラオケで自分のよく知らないジャンルで縛りがはじまった!  アウェー感。初対面の人に普段仲の良い友達だけが打ち解けておいてけぼりにされるとアウェー感。世の中アウェー感だらけである。

だが、よくよく考えてみれば世の中は知らない人や知らないことの方が多いから、ホームよりアウェーになる状況の方が多いのである。アウェーを極端に恐れる僕は、ホームでしか試合をしたがらない引きこもり。旅行好きの弟からバカにされるわけである。弟ときたら僕がちょっとした用事で県外に出て帰ってきただけで「価値観変わった?」と聞いてくる。アホか。痛い大学生か。こちとら電車で20分のとこに出かけただけでも「早く帰りたい」しか考えてないのである。そもそも価値観を変える気がない。そんな弟は最近スマホゲーのためにタブレットを購入して価値観が変わったらしい。人の価値観をどうこういう趣味はないが、安い価値観だと思う。

そういえば来週、数年に一度しか来ない親戚一家がうちに来るとか言っていた。たぶん家族で僕だけがうまく打ち解けられず、ホームにいるのにアウェーになることだろう。憂鬱である。

おわり