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風を感じて走れゴールまでの話

『爆走兄弟レッツ&ゴー!! ReturnRacers!!』第1巻を買ってきて読んだ。
これはかつてコロコロコミックで連載されアニメも大ヒットしたミニ四駆マンガ『爆走兄弟レッツ&ゴー!!』の続編にあたる作品。僕は子供の頃『レッツ&ゴー』が大好きだったので単行本化されるのを楽しみに待っていたのである。ちなみに僕は長男であることもあって烈兄貴&ソニック派だったが、敵の博士を騙して技術をスティールする鬼畜っぷりや、ライバルチームのエグい反則にいち早く気づいた弟を信用してあげないところなどが子供心に好きになれず、段々と豪&マグナム派へと転向してしまったのであった。豪はレッツゴー兄弟の「弟」の方。わがままで直情的な熱血漢、マシンのセッティングはストレート重視というわかりやすい性格で、基本的に知的で冷静な烈兄貴よりも少年マンガのキャラクターとしては扱いやすかったのだろう、特にアニメでは豪の方が主役っぽく描かれていた。

『ReturnRacers!!』のスタートは、そんな豪が成長してF1レーサーとなり、彼の子供(!)と思しき「翼」と出会う展開が描かれる。これを読んでまず僕が思ったのが「あ、豪の職業はプロミニ四駆レーサーじゃないんだ」ということだった。が、このコミックの第2話では「烈兄貴が海外留学のためにミニ四駆を卒業する」という回想が語られることから、作中でミニ四駆が「あくまでホビー」として扱われていることを改めて察することができる。

ホビーマンガというものは、テーマとなるホビーを作中の社会全体が狂乱的に支持し、それなくして人の生活が成り立たないだとか、世界征服に利用しようだとかいうような過度な描かれ方をされる印象があるが、決してそうした作品ばかりではない。『レッツ&ゴー』にしても、ミニ四駆を開発する研究者が立派な研究施設を構えていたり(アニメ版)、大規模の世界大会が開催されたり、ミニ四駆のおかげでスラムからのし上がったりとオーバーな部分はあるが、基本的にはミニ四駆は子供の友達というスタンス。それを見守る土屋博士やミニ四ファイター、レッツゴー兄弟の両親、世界大会においては各国のチーム監督(一部除く)など、暖かく頼り甲斐のある大人たちの存在も手伝って、どんな必殺技が繰り出されようが、どんな超技術での走行が披露されようが、子供のマシンをマグマに叩き落として愉悦に浸るクレイジーなオッサンがいようが、しっかりと地に足の着いた世界観を構築しているのである。そんな『レッツ&ゴー』の世界観であるからこそ「ミニ四駆からの卒業」という、いわばホビーマンガにとってタブーとも取られかねない展開も説得力を持つし、豪や烈兄貴がプロのミニ四駆レーサーにならない(もしくはプロのミニ四駆レーサーが存在しない)という将来にも納得がいくのである。

マンガの内容や感想を書こうかと思ったが『レッツ&ゴー』が好きすぎて長くなってしまったのでこの辺でやめておく。書いた内容の他にも、磔にされて屈辱に顔を歪ませる土方レイや、変態に無理やり魔改造されるソニックなど一部の方々大興奮間違いなしの展開もありますので気になる方は要チェックです。

ちなみに烈兄貴は宇宙開発技術者になったそう。あと前述の通り豪の子供が登場するが、母親がゆきずりのレースクイーンらしくてちょっとショック。その上で幼馴染キャラのジュンちゃんは普通に出てくるのである。豪とジュンの間にもきっと何かしら色々あったはずだと僕は思う。

第2巻では鷹羽兄弟にスポットが当たるらしいが、彼らの将来はどうなっているのだろうか。彼らは『レッツ&ゴー』時点で、学校に通っている様子もなく山に住んでいるというブッ飛んだ設定だった。子供の頃から「こいつら義務教育とか将来とか大丈夫か…?」と心配していたものであるが、まさかその十数年後に自分自身が鷹羽兄弟の心配をしている場合ではない状況におかれることになろうとは当時の僕も思いもしなかったに違いない。ごめんなさい、昔の僕。でも、十数年経っても『レッツ&ゴー』は続いてるよ。

おわり