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快速の旅の話

どういった理由か快速列車というものに乗った記憶がなかったのだが、昨日はいつもと少しずれた時間に移動することとなり、帰りの電車にてついに快速にめぐり合わせたのである。

僕の中の快速は「新幹線>特急>快速>準快速>普通」というイメージで固定されているので、それに乗ることが分かったときには「え?! いつも乗るやつより2つも速いんですか!!!」との衝撃にテンションが上がった。タミヤノーマルモーターがスーパーダッシュモーターに、インテルCeleronCore 2 Duoになるようなものである(適当)。
何にせよ、普段から快速に乗っている人には分からぬワクワク感が僕の精神を高揚させたということに相違ない。

やがて到着した快速に乗り込むと、アナウンスも快速であった。「この列車は快速〜」と、いつもと違う説明がなされたのである。ああ、僕は今快速に乗っているのだ。そうした実感が胸の内を満たし、己の中の社会復帰が新たな一歩を踏み出したのが分かる。「やったじゃないか。これでお前も快速乗りだ」更生の足音と共に近づいてきた内なる声が、僕の肩を優しく叩いた。

それから窓の外に目を向け、流れてゆく景色をぼんやりと見ていた。この電車は僕に新たな体験をもたらしたスリーナインだ。そのような思索に耽り、窓縁に乗せていた頬杖をつき直したところで新たなアナウンスが流れ、僕はある事実を知ることとなった。


まさか、下車駅がすっ飛ばされるらしいとは。


え、え、いや、え、嘘でしょ?
僕はなぜか半分腰を浮かせて焦った。
快速ってそういうものだとは聞いていたけど!!
通り過ぎちゃう駅があるのも知ってたけど!!


それにしたって、僕が住んでるエリアの駅なんだぜ!?


などという錯乱した思いが胸中で暴れ回るがそんな一個人の主観など天下の某鉄道会社様が知る由も無い。無情にも快速はスピードを落とすこともなく、僕が下車するはずの駅を悠然と通過していくのである。ついでに言えば、その先二駅をも素通りしてなんかよく分からん駅まで僕は運ばれる形となった。

知らぬ地に降りて僕は悟った。そうか、普段快速を見ないのは時間のせいだけじゃない。僕が使う駅は、そもそも快速が停まらない駅だったのである。

おわり