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シュークリームせんべい

昨晩、居酒屋でトイレに行ったときのこと、僕はわりと酔いが回っていたのである。「酔っ払いは箸が転がっただけでも笑える」というような話もあるが、そのときの僕はまさにそれに近い状態であったのかもしれない。トイレに置いてあったスリッパを履こうとしたところ、そのサイズが少しだけ大きいと感じた僕は「このスリッパでっか!!」と声に出してフフフと笑ったのである。今思い返してみると、実際は大して大きくもなかったはずである。僕はそのスリッパを履いて用を足したのち、手を洗った。

 

と、そのタイミングで年配の方がトイレに入ってきたのである。その人も顔が少し赤く、酔っていたものと思われた。その人はスリッパを履こうとして足元を見てから言った。「このスリッパでっかいなあ!!!」繰り返すが実際は大して大きくないスリッパである。しかし、血中のアルコール濃度を高めていた僕とその人は、そのとき血が感応し合い意識をリンクさせていたのであろう、気づけば僕は「ですよね!大きいですよね!」と、その人に同意していた。その人は「ああ、これは大きいよ!!」となぜか関心したようにしきりに頷くのである。そうしてスリッパのサイズを品評しあい、僕は満足してトイレを後にしたのだが、一夜明けた今思えばあのやり取りは一体何だったのかさっぱりわからない。

 

居酒屋からの帰り、連れて行ってくれた先輩と共にコンビニに寄った。僕は念のためウコン的なドリンクを飲んでおこうと購入したのだが、その際、先輩が僕の隣のレジで精算をしているのがぼんやり見えた。先輩はペットボトルのお茶を買っていた。僕はその先輩がペットボトルでお茶を買うようなタイプだとは思っておらず、むしろ「茶に金を払うくらいなら歩道橋からばら撒いた方がマシだ」というタイプだと思っていたのでひどく驚いたが、まあ僕たちも昔より確実に歳はくっているのでそんなものかなあと適当に結論付けたのである。

 

が、コンビニを出て車に乗せて貰ったところで、先輩はコンビニ袋からおもむろにそのお茶と、いつの間に買ったのかシュークリームを取り出して僕にくれたのである。「明日起きたときにまだ具合が悪かったらこれを食べな。だいぶマシになるから」とクールに渡してくれた先輩カッコよすぎワロタと僕は思ったが、その先輩は既婚者で奥様はドライバーだったのである。そして僕はホモではないので、まっすぐ家まで送って貰い、部屋に戻るなりソッコーで寝た。

 

それから目が覚めたのは午前5時頃だったが、コンタクトを付けっぱなしだったのでカピカピになっていた。早く外さねば失明に至ると恐れた僕は慌てて布団から立ち上がったのだが、そのときシュークリームを思い切り踏み潰してしまった。やっちまった感で胸を痛めつつシュークリームを取り上げた僕は、とりあえず食べようと思って潰れたそれを眺めた。すると「シュークリームせんべい」という謎のキーワードを思いつき、もしかして売れるんじゃないのかと一瞬血迷ったことを考えたものの、やはり酒が抜けてないかもしれないと思い直してそのシュークリームを食べたのだった。

 

今現在酔いは完全に覚めているが、しかし「シュークリームせんべい」という響きはなかなかいい気がする。誰か作ってください。

 

おわり